あの美味しい水は多摩川の源流から
2024年05月31日
しかし、コンビニでドリンクを買って飲むことが日常化した今でも、水がタダだという日本人の感覚は変わらないのではないか。
水道水は調理やお茶を淹れる際に利用されているし、喫茶店やレストランに行けば、当たり前のように水がサービスされる。
日本の水道水が飲み水に適している理由の一つは、水道インフラにある。水源から都市部まで比較的近く、上水道が網の目のように張り巡らされている。さらに水道法によって水質基準が徹底的に守られていることもある。
むしろ、ミネラルウォータや浄水器が普及するようになったのは、水道管から家庭内に引き込んだ配管の劣化や、マンションなどに設置された水道タンクの管理不備、また水質管理のためのカルキ臭を除きたいとうニーズからだ。
そして、何よりも日本の水道水が飲み水に適している最も大きな理由は、良質な水が湧き出る水源があることだ。
私の通った学校は、東京都多摩地区にある国立にあった。東京の水道源は、主に都市部では利根川・荒川水系にあり、多摩地区の多くの水源は多摩川水系である。私が学生時代の部活で、指導者の目を盗みながら飲んだ水は、多摩川水系から取水されたもののはずだ。